安全で円滑な自動運転の実現に向け、車載センサで検知できない前方の車線別の道路交通情報を車両プローブ情報を活用して生成する仕組みづくりに取り組みました。
コネクティッドカーから得られる車両の走行状況に関する情報で、車両の走行位置や時刻、速度、ウインカー点灯状況等の情報から成ります。
本施策では車両プローブ情報を活用し、車線別の渋滞末尾情報を、進行方向100mの分解能で生成することを目指しました。
車線別の道路交通情報は、自車が置かれているシーンにより、様々な活用方法が考えられます。
本施策では車線変更を中心としたパスプランニングでの活用をスコープに検討を行いました。
市販車両から得られる車両プローブ情報を複数のOEM(自動車メーカー)等からオンラインで収集し、従来の道路交通情報と同程度のリアルタイム性(5分更新)で情報生成を行いました。
また、車道レベルの車両プローブ情報から、走行速度やウインカー点灯方向などの情報を活用し、車線別の道路交通情報を生成することに取組みました。
首都高速道路において渋滞末尾、交通事故・落下物等の2つのユースケースを対象に、それらにより生じる交通流異常の先頭や末尾位置を車線別の注意喚起情報として配信する実験を実施。その結果、車道別のプローブ情報から車線別の道路交通情報を生成することが、一定の道路交通条件下で可能であることを確認しました。