Zone A

広がるデータ連携

E4 データ活用による物流効率化

トラック物流にプローブデータや運行データ等を活用することで、運行業務の効率化や安全運行推進、CO2排出削減に大きな効果が期待されます。

荷待ち時間発生状況把握と関係者間共有に関する実証調査

  • 運行管理データから荷待ち時間の発生状況を分析・見える化することで、荷待ち時間発生原因の検討や実証調査を実施。
  • 調査事例では、長時間荷待ちを全て30分以内に抑制できた場合には、長時間荷待ちが 発生するトラックについて、一台につき年間平均143時間の時間削減効果が期待できると試算された。

非別の長時間待機発生回数と箇所ごとの平均待機時間

非別の長時間待機発生回数と箇所ごとの平均待機時間

実装イメージと課題

サービス全体の実装推進には、国主導での取組が必要と考えます。特に、運行管理データの整理・分析作業や資料化を担う事業者づくりが必要です。

プローブデータを用いての日常点検項目確認の可能性検証調査

  • 運行業務開始前の日常点検について、トラックのプローブデータを利活用して点検項目の確認を行うことの可能性や有用性、課題を検証する実証調査を実施。
  • 実験用車両から車両制御信号ファイルを再現し、各信号が対応する日常点検項目の車両状況をモニター画面上に表示できた。これにより、将来日常点検項目の確認に車両制御信号を活用できる可能性と、ドライバーの労働時間短縮効果を検証した。
プローブデータを用いての日常点検項目確認の可能性検証調査

実装イメージと課題

日常点検では車両制御信号とともに「装備動作信号」も必要となるため、トラックで未整備である装備動作信号の整備が進み、取得が可能となることが必要です。


積載重量計測の有用性/タイヤデータの把握に関する実証調査

  • 過積載防止のため、積載重量計を活用して荷積み・荷卸の都度積載重量を計測し、ドライバーや運行管理者がそのデータを確認する取組の有用性に関する実証調査を実施。
  • 併せて、TPMS(タイヤ空気圧監視システム)を装着し、タイヤの空気圧データをモニタリングすることの有用性に関する実証調査を行った。

積載重量計測の有用性に関する実証調査

過積載運行のゼロ化を目指すため、積載重量計を活用し、ドライバーや運行管理者が都度積載重量を確認できるようにする取組の効果や有用性を確認する実証調査を実施。

積載重量計測の有用性に関する実証調査

タイヤデータの把握に関する実証調査

空気圧異常による事故抑制と、万一の場合直ちにアラート情報をドライバーに提供して被害軽減・早期業務復帰を図るため、TPMSを活用する実証調査を実施。

プローブデータを用いての日常点検項目確認の可能性検証調査

課題

運送事業者からは、空気圧以上にタイヤの脱輪リスクや摩耗等の情報提供を期待する意見が多数聴かれました。実現を目指すタイヤメーカもありますが、そのためにはトラックのプローブデータが必要とされ、今後タイヤメーカとトラックOEMとの連携が期待されます。